CAD/CAM冠とは?
コンピューターで作製する被せ物です
これまでの被せ物は歯科技工士の手作業で作製されていました。
CAD/CAM冠はコンピューター上で模型をスキャンして、歯の形状をデザインします。専用の装置がハイブリッドセラミックのブロックから削り出して被せものを作製します。
これからの歯科業界が直面する歯科技工士の高齢化による人手不足の解消や歯科用金属の高騰のため金属の代替案としてCAD/CAM冠が普及し、メタルフリー化を促進するものと期待されています。
※2017年12月より下顎第一大臼歯のCAD/CAM冠(白い被せ)が保険適応になりました。
※2020年4月より上顎第一大臼歯も保険適応可能となりました。
どの歯でもできるの?
当初、小臼歯のみが対象でしたが、2017年12月より下顎第一大臼歯が、2020年4月より上顎第一大臼歯が保険適応になりました。
(但し、金属冠に比べ割れやすいため上下左右第二大臼歯が残っており、歯ぎしり、食いしばり等、歯に過剰な力が加わらないことが条件になります)
また、どの歯科医院でもCAD/CAM冠ができる訳ではなく、厚生労働大臣が定める施設基準に適合していると認められた歯科医院でのみ治療が可能です。
(2018年時点でおよそ7割の歯科医院で認可されています)
治療費について
小臼歯 | 削って型取りするときに約¥2,500 装着時に約¥5,000 |
---|---|
大臼歯 | 削って型取りするときに約¥2,500 装着時に約¥6,000 |
※CAD/CAM冠が保険適応になる前は、ハイブリッドセラミクス冠の相場が6〜7万円(自由診療)だったことを考えると、大変お得になりました。
メリット・デメリット
メリット
- 金属アレルギーの心配がない
- 保険外セラミックに比べると、安価に白い歯にできる
- 金属による歯茎の黒ずみの心配がない
デメリット
- 歯ぎしりや食いしばり、咬合力が強い方には向いてない(外れたり、割れる可能性がある)
- 単色のブロックから削りだすため天然歯の様な自然感を出すことが困難
- 割れないように厚みを確保するため、金属冠に比べて歯質削合量が増える